ON MY SCULPTURE

Rising shadow - 奥山喜生

Rising shadow

私は、大理石を使って作品を作り始めた頃、しばしば楕円形を基本形にして彫刻を作りました。 この “Rising shadow” も楕円形の組み合わせです。これは、3次元より2次元に近い次元で表現した作品であり、また、それを垂直方向へ展開したものです。

この彫刻は、彫刻を構成する2枚の板が動きを表す要素を持ち合わせていません。 表側にある一枚目に対し、影(虚像)の存在である2枚目は、単に白い平面の板でこの一枚目(実在)と背中あわせに対応しています。

この作品は、ムーブメントの観点では、点と点による構成でありますが、鑑賞者側の既成概念がこの2枚のパーツに連動的イメージを想起させています。

通常アートを表現する主体性(感性)は、アートの制作者側に依存するのですがこの場合、主体能動的に働いているのは、鑑賞者側(主)の感性であり制作者のそれは、むしろ2次的(従)といえます。

人間の目の錯覚を利用した作品の多くは、このカテゴリーに入ります。 この作品より、よりいっそう制作する側の主体性を作品の上で表現することを目的として研究したのが、次の作品 “生命回帰 (Renaissance) ” です。

On my sculpture
01 Rising shadow >> 02 Renaissance >> 03 Image of spring in stone >> 04 Energy power >> 05 Kosmos (Christ) and Sunshine >> 06 Celestial Visitant